どうも、たいちです。
オンタリオ州の自宅から、アメリカのノースカロライナ州まで車でドライブ旅行しました。
片道1,200キロ、約12時間のドライブです。
今回カナダからアメリカへ車で国境を越えたのは初めてだったので、いろいろな点で戸惑いました。
このドライブ旅行での体験に基づき、アメリカを車で旅行する際の注意点をマニュアルとしてまとめました。
【マニュアル1】カナダとアメリカの国境を車で越える
【マニュアル2】アメリカでは距離はマイル、ガソリンはガロン表示
【マニュアル3】アメリカのハイウェイは基本的に無料だが、有料区間に注意
【マニュアル4】アメリカのガソリンスタンド(英語ではgas stand)の利用方法
【マニュアル5】夜中のハイウェイは真っ暗すぎ
【マニュアル6】Googleマップのカーナビ機能はオフラインでも十分いける
この記事に一通り目を通してもらえれば、アメリカを車でドライブする際には、私が今回経験した苦労は避けられるようになります。
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【マニュアル1】カナダとアメリカの国境を車で越える
今回カナダからアメリカに入国する際にはデトロイトに近いサーニア(Sarnia)という場所から、カナダへ戻ってくるときはナイアガラの滝があるバッファロー(Buffalo)という場所を利用しました。
どちらの場所も、川を渡った向こう側が別の国というタイプの国境でした。
いずれも、出国側の国での手続は特に手続きはありませんが、車で橋を渡る必要がありますので、出国側の国にある料金所(日本の高速道路の有人ブースと同じ)で橋の通行料を支払う必要があります。
アメリカへの車での入国
カナダ側で橋の通行料を支払うと、すぐその先に免税のお土産ショップがあります。
最初は何もわからなかったので、ここでカナダの出国手続やアメリへの入国手続きをするのかと思いましたが、本当にただのお土産屋さんでした(笑)
入国審査ブース(アメリカへの入国)
川を渡ってアメリカ側へ到着すると、再び料金所のようなブースの前で並びます。
このブースがアメリカへの入国手続を行う場所です。
飛行場で入国するときも、いつも何となく緊張感がありますよね。
しかも今回は初めて車で国境を越えたので、緊張は高まります。
ブースの手前にストップと書かれた線があるので、前の車がブースで停まっている間はその線の前で待ちます。
この時は知らなかったのですが、 運転席の窓だけでなくて、後部座席の窓まであらかじめ開けておいた方が入国審査官の印象は良いようです。
そして、前の車が発車したら自分の車をブースまで進めて、入国審査官へパスポートを渡します。
この時、審査官からいくつかの質問を受けますが、だいたい飛行機で入国する時と同じ
感じです。
・何の目的でアメリカへ入国するのか?
・アメリカではどこへ行くのか?
・アメリカには何日間滞在するのか?
これらに答えると、ブースを抜けた先にあるオフィスへ行くように指示を受けます。
この時は、ブースでの受け答えに問題があったから追加で取り調べを受けるのかと思いました。
というのも、全ての車がオフィスに行くように指示をされている様子ではなく、ブースを抜けてそのまま走り去っていく車もたくさんあったので。
でもそうではなく、アメリカ人でもカナダ人でもない我々は、オフィスに行って「I-94」というビザのようなものを発行してもらってからアメリカへ入国する必要があるのです。
入国審査オフィス(アメリカへの入国)
入国審査オフィスの駐車場に着くと、「車の中を調べるのでパスポート以外の持ち物を全て置いたまま、車のカギも付けたままオフィスへ行くように」と指示されます。
なかなかの厳しさですね。
そして、オフィスの中へ入ると、すぐ入国審査官に手招きされて手続きが始まります。
ここでは、以下のようなことを聞かれました。
・前回アメリカへ来たのはいつか?
・ESTAは持っているか?
・アメリカでの滞在先の住所
これらに答えた後、飛行機での入国とだいたい同じような手続をします。
・ビザ料金の支払(1人6ドルでクレジットOK)
・写真撮影
・指紋の採取
それが済むと、「I-94」というビザのような紙をパスポートに貼り付けてもらって手続が完了しました。
手続には全部で20分くらいはかかったでしょうか。
支払いの際に、サイフが車に置いたままである旨を伝えると、警備員に付き添われて車に取りに戻ることができました。
審査官にもよるかもしれませんが、今回は審査官がおば様でうちの子供をかまってくれながらの手続だったので、終始和やかな雰囲気でした。
カナダへの入国と注意点
この流れで、アメリカからカナダへの帰国の説明もしてしまいます。
だいたいアメリカへの入国と同じ流れで、アメリカを出国する際には特に手続がなく、カナダへ入国する際に入国審査ブースでパスポートを渡し質問に答えます。
・何の目的でカナダへ入国するのか?
・アメリカではどこへ行ったのか?
・アメリカには何日間滞在したのか?
パスポートに貼り付けてもらった「I-94」を返却する
ここで一つ大事な注意点があります。
アメリカへの入国時にパスポートに貼り付けてもらった「I-94」というビザのような紙ですが、これをもらうときに入国審査官から「カナダへ戻る際には必ずアメリカのオフィスに返すように」と言われます。
最初は、「アメリカを出国するときに忘れずに返せばいいんだな」程度に思っていたのですが、これには以下のような罠があるので気をつけてくださいね。
- アメリカからの出国時には何の出国手続も無い(あるのは橋の料金所のみ)ので、「I-94」をアメリカ側のオフィスに返すタイミングが無い。
- カナダの入国審査官は、「I-94」について特に何も言ってこないし、黙っていても回収してくれる訳ではない。
つまり、自分自身で「I-94」を返すことを覚えていないと、「I-94」がパスポートに貼り付いたまま家に帰ることになります。
でも、もしこの「I-94」を返さないとアメリカから出国したことにならないので、有効期限の90日を過ぎると、既にアメリカには滞在していないにもかかわらずアメリカで不法滞在扱いになってしまうようなのです。
不法滞在って…怖いですよね。
今回は、カナダの入国審査ブースを抜けてから、「I-94」が回収されていないことに気づいたので、カナダ側の入国審査オフィスの前に車を停めて、タバコ休憩中の審査官に回収してもらいました。
この際に、「まだ有効期限が残ってるけど、本当に返していいの?」と聞かれました。
でも近いうちにまたアメリカに行く予定も無いし、期限を過ぎて不法滞在になる方が怖いので、迷わず回収をしてもらいました。
なんで重要なことなのに、こんなわかりにくい仕組みなんでしょうか…。
あなたも気をつけてくださいね。
ビザに「THIS DOES NOT AUTHORIZE RE-ENTRY」の記載が…
こちらは注意点というより、「不安にならなくて大丈夫」というお話です。
カナダの就労ビザ・学生ビザには「THIS DOES NOT AUTHORIZE RE-ENTRY」の記載があります。
なんとなく「カナダから出国すると再入国できない」と読めてしまいます…。
でも、そうではありません。
単に「ビザを持っていても再入国は保証されない」、つまり「再入国の際にはまた入国審査を受けてください」と言っているだけです。
私も、最初にビザでこの記載を見つけた時には不安になりました。
でも大丈夫、ちゃんとカナダへ再入国できました。
【マニュアル2】アメリカでは距離はマイル、ガソリンはガロン表示
アメリカに入るとすぐに、距離はキロからマイルに変わりますし、ガソリンはリッターからガロン表示になります。
換算は、1マイル=1.6キロ、1ガロン=3.7リッターですので、何となくでも覚えておいた方が便利ですよ。
というか、どちらもドライブには必須なので覚えておかないとちょっと不便です。
カーナビもアメリカに入国するとマイル表示に変わるのですが、ナビに「2マイル先を右です」と言われても、なかなか右に曲がる出口が出てこず「マイルって一体何キロなんだ〜!」ってなりました(笑)
ガソリンも表示がガロンあたりの金額に変わってしまうし、アメリカはカナダよりだいぶガソリンが安いので、最初は全く感覚がつかめず大混乱の中で給油をしました。
ガソリンスタンドの利用については、この後でまた触れますね。
【マニュアル3】アメリカのハイウェイは基本的に無料だが、有料区間に注意
これは有名な話ですが、日本でいう高速道路はアメリカではハイウェイと呼ばれ、基本的に無料で利用することができます。
アメリカで車の旅行が安くできるのは、この高速料金が無料というのが大きいですね。
乗るたびにいちいち料金所を通らなくていいし、もし間違って乗ってしまっても気軽に乗り直せて便利です。
日本もそうなると助かるのですが…。
ちなみに、日本の高速道路でいうこところのサービスエリアはありません。
ハイウェイの出口ごとに、「この出口で降りるとこんな食べ物屋(主にファストフード)とガソリンスタンドがあるよ」というリストがあるので、これを参考にして出口を出てからお店で休むことになります。
長距離ドライブではこまめな休憩が必須ですよ。
ガソリンも早めに入れておくことをお勧めします。
山の中とかに入ると、なかなかガソリンスタンドが無い場合がありますので。
目安は、ガソリンが半分くらいになったらもうガソリンスタンドを探しておいた方が安心ですよ。
ハイウェイの有料区間について
さて、基本的には無料で便利なアメリカのハイウェイですが、ごくたまに有料区間があります。
州によっては全く有料区間は無いのですが、今回通った中ではウエストバージニア州は有料区間がいくつかありました。
しかも、困ったことにクレジットカードが使えないんです。
今回は、飛行機ではなく初めて車で国境を越えたということもあり、国が違えば通貨が違うという基本中の基本をすっかり忘れていて、全くUSドルを持っていませんでした。
そんな状態で料金所にたどり着いてしまったので、さあ大変。
たったの2ドルが払えないために、ハラハラドキドキしました。
まあ実際には料金所で料金不払いの領収書をもらい、サインをするだけでしたが。
(こちらでは料金所をTollgateと呼びます。)
最初の料金所の後は、すぐにUSドルの現金を調達したのでその後は問題なく払えました。
不払い料金の支払いについて
料金所で受け取った不払い料金の領収書ですが、ネットで払えると書いてあったので、アメリカにいるうちにネットで支払を行おうとしました。
ところが、ここで問題があり結局ネットでの支払をすることはできませんでした。
何が問題かというと、支払いの際にクレジットカード情報だけでなく、住所(アメリカかカナダしか選択できない)の入力が求められます。
自分はカナダに住んでるのでちゃんと住所が入力できるぞと思って、現在のカナダの住所を入力して支払いボタンを押しました。
しかし、「クレジットカードに登録してある住所と、入力した住所が一致しません」というエラーメッセージが出てしまいます。
そりゃそうだ、カードは日本で作ったものだし。
でも、ここではアメリカかカナダの住所しか入力できないから、日本の住所は入力できないし…
今度はクレジットカードの方の住所をカナダに変更しようとしましたが、海外の住所は登録できませんでした。
結局ネットでは払えなかったので、帰りにまたウエストバージニア州の料金所を通った際に支払をしたらできました。
帰りにまたウエストバージニア州の料金所を通ったから良いようなものの、もし通らなかったらどう支払いをしていいのか…また面倒が増えるところでした。
ちなみに、この料金の不払いの領収書ですが、向こうに渡したのは自分のサインだけだし、別に払わなくてもバレないのでは?と一瞬考えたりもしました(すみません…)。
でも、よく考えると車のナンバープレートが記録として残されているはずなので、身元は判明しているんですよね。
まあとにかく、有料区間を走る場合に備えて、アメリカに車で入国した際も忘れずに現金を用意しておきましょう。
【マニュアル4】アメリカのガソリンスタンド(英語ではgas stand)の利用方法
今回アメリカのドライブでは、数えきれないほどガソリンスタンドで給油しました。
アメリカのガソリンスタンドはほとんど全てセルフです。
最近では日本もほとんどそうかな?
日本と同じように、給油の前に機械にクレジットカードを入れて、ノズルから給油をして、終わったらレシートを受け取って、という流れです。
…と言いたいところですが
実は、日本のクレジットカードは基本的に給油の機械で使えません。
なので、給油をする前に、店内で先に支払をする必要があります。
日本のクレジットカードが使えない理由は、機械でクレジットカードを読み取ると、4桁の暗証番号ではなく、5桁のZIPコード(郵便番号)の入力を求められるためです。
アメリカのクレジットカードには、自分の住所のZIpコードが登録されているようですが、日本のクレジットカードにはご存じの通りありません。
具体的な給油の流れ
ガソリンスタンドへ入ったら、まず車を給油機の前に停めます。
そして店内へ入り、レジへ行って以下を伝えて支払を行います。
・何番の機械を使いたいのか(先に給油機の前に車を停めておく)
・事前にいくら払いたいのか(上限額としての金額)
もちろんレジでは普通にクレジットカードが使えます。
仮に20ドルを上限額としても、実際にはガソリンが18ドルしか入らなかった場合、請求は18ドルで来ることになります。
ただ、一度だけ、クレジットだと返金できないので使えないと言われました。
このときは上限額を少なめにして、満タンにはできませんでしたが、対応してもらえました。
店内でこの支払を終えたら、車を停めた給油機のところに戻って給油を開始します。
この給油自体は日本と変わりません。
給油が終わったらノズルを戻して、全ての作業は終わりです。
先ほども言いましたが、ガソリンは早めに入れておくことをお勧めします。
山の中とかに入ると、なかなかガソリンスタンドが無い場合がありますので。
目安は、ガソリンが半分くらいになったらもうガソリンスタンドを探しておいた方が安心ですよ。
【マニュアル5】夜中のハイウェイは真っ暗すぎ
今回のドライブ旅行は、昼過ぎから出発して、途中で買い物もしたので、夜中も結構ドライブしました。
夜のハイウェイは、町のそばにしか街灯がなく本当に真っ暗です。
夜中は他の車もあまり走っていないので、山の方では自分のライトが消えたら事故になるくらい真っ暗でした。
そんな中、いつの間にか後ろにパトカーが付いていて、音は鳴らしていませんでしたが、回転灯を光らせています。
まさかスピード違反?と思いながら車を路肩に寄せると、映画で見るように懐中電灯を掲げながら警察官が車に近づいてきます。
何と言われるのだろうと緊張しましたが、ものすごくいい笑顔で、「どこ行くの?大丈夫?道に迷ってない?」と聞かれただけでした。
いや〜びっくりしました(笑)
たぶん、カナダナンバーの車が夜中に山の中を走っていたので心配してくれたのでしょう。
あまりに真っ暗すぎるので、夜中のドライブはお勧めしません。
だからアメリカの人もあんまり夜中にドライブはしてないのだと思います。
我が家も、帰りは朝早めに出発して、夜中のドライブは避けるようにしました。
【マニュアル6】Googleマップのカーナビ機能はオフラインでも十分いける
本編のドライブマニュアルは以上で終わりで、ここはおまけです。
今回のアメリカのドライブ旅行のためにカーナビを買うか迷いました。
普段はGoogleマップのカーナビ機能を利用しています。
でも今回は距離が長いので通信料が高そうだし、カナダを出てしまうとローミング扱いになってさらに高額になりそうなので、やはりナビが必要かと迷いました。
でも、ネットで調べるとGoogleマップは事前にダウンロードしておけば、オフラインでも使用することができ、しかもオフラインでもカーナビは機能するようです。
そこで今回は、事前に必要な地図をダウンロードしておき、カーナビ機能を使ってみました。
結論としては、少なくともカナダ・アメリカでは全く問題なく使うことができました。
基本的にはナビ機能の音声案内もそのままでした。
行きの途中区間は音声案内が一時的に無くなりましたが、ほとんどの区間では大丈夫でした。
アメリカのドラブ旅行マニュアルまとめ
今回は、私の実際のドライブ旅行での体験に基づき、アメリカを車で旅行する際の注意点を確認してきました。
【マニュアル1】カナダとアメリカの国境を車で越える
アメリカへの入国時にもらう「I-94」というビザのような紙は、カナダへの入国の際に忘れずに返却する。
【マニュアル2】アメリカでは距離はマイル、ガソリンはガロン表示
換算は、1マイル=1.6キロ、1ガロン=3.7リッター。
【マニュアル3】アメリカのハイウェイは基本的に無料だが、有料区間に注意
ハイウェイの有料区間ではクレジットカードが使えないことがあるため、アメリカに入国したらまずは忘れずに現金を用意する。
【マニュアル4】アメリカのガソリンスタンド(英語ではgas stand)の利用方法
日本のクレジットカードは基本的に給油の機械で使えないため、給油をする前に店内で先に支払をする必要あり。
ガソリンが半分くらいになったらもうガソリンスタンドを探しておいた方が安心。
【マニュアル5】夜中のハイウェイは真っ暗すぎ
あまりに真っ暗すぎるので、夜中の運転はお勧めしない。
【マニュアル6】Googleマップのカーナビ機能はオフラインでも十分いける
いける!
これらをあらかじめ知っておけば、アメリカを車でドライブする際には、少なくとも私が今回経験した苦労と同じ苦労は避けられるようになります。
あとは安全運転で事故の無いように気をつけてくださいね。
それでは。
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